散発4安打と被弾2発でチャイニーズ・タイペイに敗れ準優勝 大会連覇を逃す

試合レポート

11月24日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」の決勝戦が行われ、侍ジャパンは東京ドームでチャイニーズ・タイペイと対戦。2019年の第2回大会に続く2回目の優勝を目指した侍ジャパンだったが0対4で敗れ準優勝に終わった。

決勝戦の先発を任されたのは戸郷翔征(巨人)。「侍ジャパン自体が思い描いていた場所」「日本を背負っている責任感やプレッシャーもありますが、ここに立てるのは1人しかいないので」と高いモチベーションを前日から語っていた通り、初回から走者こそ出すものの、要所を得意のストレートやフォークなどで抑え4回まで無失点を続けていく。

一方で打線は、ダイヤモンドバックスと契約し今季は主に2Aでプレーした左腕・林昱珉の150キロ前後のストレートやキレ味鋭いスライダーなどの変化球に苦しめられ、4回まで源田壮亮(西武)のピッチャー強襲安打1本のみに抑えられる。

すると5回、戸郷の甘く入った150キロのストレートをダイヤモンドバックス2Aでプレーする林家正が見逃さず右中間スタンドへ運び、チャイニーズ・タイペイが先制に成功。さらに1死後、陳晨威と林立に連打を浴びてピンチを招く。

ここで打席には中堅手として好守も見せていた岡山県共生高出身の陳傑憲。戸郷はフルカウントからインコース低めのストライクゾーンに150キロのストレートを投じるが、これを陳傑憲が上手く腕をたたんで振り抜くと打球はライトスタンドへ飛び込む3ラン本塁打に。痛恨の4失点を喫して、この回限りで戸郷は降板した。

6回以降は隅田知一郎(西武)と藤平尚真(楽天)の粘りの投球や、源田の好守などもあって無失点で凌いでいくが、打線は元オリックス・西武の張奕、元DeNA・ロッテの陳冠宇の前に、8回まで1点も返すことができず。 9回は守護神の大勢(巨人)を投入。陳傑憲にこの日3安打目こそ打たれるが無失点で凌ぎ、その裏の攻撃に望みを託した。

先頭の辰己涼介(楽天)がライト前安打で出塁したものの、続く森下翔太(阪神)はショートゴロに倒れ二塁で辰己がアウトに。最後は栗原陵矢(ソフトバンク)のファーストライナーに森下が戻りきれず試合終了。チャイニーズ・タイペイが初優勝を決めて喜びを爆発させる一方で、侍ジャパンベンチは悔しさに包まれ、肩を落とした。

これが初めてのトップチーム選出や国際大会になった選手が多かった中、無傷の8連勝で決勝まで駒を進めたが、連覇にはあと一歩及ばなかった。

監督・選手コメント

井端弘和監督

「選手は9試合よくやってくれました。選手の頑張りでここまで来たと思います。今日勝たせることができなかったのは私の責任です。選手に申し訳ないです。若い選手が多い中、すごく活躍してくれました。今日の負けを胸に刻んで頑張ってもらえればと思います」

源田壮亮(西武)

「合宿からこの日のためにやってきたので悔しいですが、精いっぱいやった結果なので受け止めたいです。次の大会で悔しさを晴らせるように、次の大会でも選ばれるように、頑張っていきたいです」

曾豪駒監督

「信じられないことが起きました。自分たちを信じて最後まで歩んだ選手たちを誇りに思います。これからも一つひとつの試合に集中して向き合っていきたいです。この結果に満足せずに強いチームと向き合っていきたいです」

陳傑憲

※大会MVPを獲得

「合宿初日から自らとチームを信じて団結し充実した日々を過ごすことができました。夢のような素晴らしい時間です。我々の野球を世界に見せつけることができました。また、この優勝は多くの選手に自信をもたらしたと思います」

特設サイト 試合日程 チケット(外部サイト) 出場選手

試合日程

オープニングラウンド(グループB)

2024年11月13日(水)19:00 日本 9 – 3 オーストラリア

2024年11月15日(金)19:00 日本 6 – 3 韓国

2024年11月16日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 – 3 日本

2024年11月17日(日)19:00 日本 7 – 6 キューバ

2024年11月18日(月)19:00 ドミニカ共和国 3 – 11 日本

スーパーラウンド

2024年11月21日(木)19:00 日本 9 – 1 アメリカ

2024年11月22日(金)19:00 日本 9 – 6 ベネズエラ

2024年11月23日(土)19:00 日本 9 – 6 チャイニーズ・タイペイ

決勝

2024年11月24日(日)19:00 日本 0 – 4 チャイニーズ・タイペイ

開催球場

オープニングラウンド(グループB)

バンテリンドーム ナゴヤ、台北ドーム、天母スタジアム

スーパーラウンド・決勝・3位決定戦

東京ドーム

出場チーム

グループA

メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ

グループB

日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア

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