韓国機事故、死亡者167人に 救助は乗員2人、大半は機体外に投げ出されたか

韓国南西部全羅南道の務安国際空港で炎上する航空機=29日(ロイター=共同)

【ソウル=桜井紀雄】韓国南西部、全羅南道(チョルラナムド)の務安(ムアン)国際空港で29日午前9時すぎ、乗客乗員計181人を乗せたタイ・バンコク発のチェジュ航空機が着陸中に滑走路を離脱して壁に激突、機体が炎上した事故で、消防当局は29日夕、167人の死亡が確認されたと明らかにした。当局は救助された乗員の男女2人を除き、大半が死亡したとみている。

飛行中に鳥が衝突するバードストライクが原因となった可能性が指摘されており、事故調査当局が事故原因の究明を進める。韓国国土交通省などによると、乗客は175人。国籍は韓国が173人で、タイが2人とされ、日本人の搭乗者は確認されていない。

聯合ニュースによると、29日午前8時半ごろ到着予定だった同機は一度着陸を試みたが、正常な着陸ができず、再び上昇して2度目の着陸中に事故が起きた。着陸装置の不具合で、胴体着陸を余儀なくされ、ほとんど減速できないまま、滑走路を越えて外壁に衝突、炎上したもようだ。

機体後方から2人が救助されたが、乗客の多くが衝突の際、機体外に投げ出されたとみられる。機体は原形をとどめないほど大破、延焼した。

弾劾訴追された尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と韓悳洙(ハン・ドクス)首相の権限を代行する崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政相は、緊急会議で対応に総力を尽くすよう指示した。

バードストライクが原因か

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